フランスの「VOGUE」などのファッション誌や、シャネルをはじめとするブランドの広告を数多く手掛け、20世紀を代表するファッションフォトグラファーとして名高いギイ・ブルダン。マン・レイなどシュルレアリストから影響を受けた実験的な写真作品で知られ、没後30年以上が経つ今もなお多くのアーティストに刺激を与える存在だ。
「滑稽と崇高(The Absurd and The Sublime)」と名づけられた本展では、その紙一重の合間を弄ぶような意外性や、緻密な構成によって、ファッション写真を優れた芸術へと昇華させたブルダンの作品を公開。なお本展は、2021年9月にシャネル・ネクサス・ホール(東京・銀座)にて開催された展覧会の巡回展となるが、新たな会場デザインを採用するとともに、山口小夜子をモデルに起用した作品、さらにブルダンの創作過程を知る上で貴重なポラロイド写真、雑誌のアーカイブや記録映像なども追加で公開する。